ゲームプログラマーはゲーム好きでも志望動機で落とされる!? 2017.06.16
今、ブラック企業がなにかと話題に上がります。仕事を探す際に、ゲームプログラマーになりたいという気持ちはあってもついつい仕事内容よりも仕事環境に目が行って会社を選んでしまいます。
しかしそれでは、どの会社もが求める「仕事に対する熱意」を持った人材にはなりえません。今一度、「どう志望動機を書くのか」ではなく「どう自分の中で志望動機を固めるのか」ということについて考えてみましょう。
ゲームプログラマーとゲーム好きの違いを把握していないと落ちる
ゲームプログラマーとゲームプレイヤーの違いは何か、それは一目瞭然です。ゲームプログラマーは制作側、プレイヤーは消費者ですから、殆どの人は、そのプログラムを受け身になって楽しむ側です。
ゲームを遊ぶのが好きだということと、ゲームを作るのに情熱を注げると言うのは別物です。料理を食べるのが好きな人は多くても、作るのが好きだという人はそんなに多くはないですよね。
ゲームプログラマーがゲーム好きなのは当たり前
また、ゲーム好きと一口に言っても、そのレベルは月とスッポンです。小学生、中学生の時にゲームが好きだったという人は、殊に日本だと大きな比重を占めますが、大学生や社会人になってからも、ゲーム機を何台も持って日夜暇さえあればやっているという人は、そんなにはいないでしょう。
さらに、「ゲームを沢山プレイしているから知識豊富だし、それが会社の役に立つだろうから採用してもらえるだろう」という考えも、甘いと言えます。
なぜなら、その知識は、ゲーム業界で働けば当たり前の常識になってしまうからです。ですから、「ゲームが好きで沢山プレイした。だから知識がある、企業の役にも立てる」というロジックは、企業側からしたらため息が出るほどのテンプレ志望動機なので、やめておきましょう。
志望動機で求められていることはやりたい事ではない
会社の志望動機…実に多くの人が「会社に応募した理由」だと単純に考えています。私もそうでした。
「挑戦したい」は新卒でしか通用しない
しかし、会社側からしたら、「それはあなたの勝手な理由で私たちには関係ない」と思ってしまうのではないでしょうか。会社は、自分たちに貢献してくれる人を求めているのであって、他人のやりたいことを挑戦させてあげようとする慈善団体ではないからです。
だから、自分のやりたいこと、会社の特徴を並べるのではなく、もう一歩踏み込んで、「私はこんなところがゲームプログラマーとして御社の業務内容に合っていると思います。」という、自分と会社との接点を探すようにしましょう。
人の感情に訴える要素も必要
また、自分の熱い気持ちを伝えるというのは基本です。それだけでなく、具体的に好きなゲームの何処に感動し、その感動がなぜゲームプログラマーの仕事を志望するに至ったのか、そしてなぜその企業でなければいけないのか、という流れをキチンと説明しましょう。
会社側は、技術は教えられても、情熱まで教えることができません。ですから、採用の際は、いかに志望動機がしっかりした人か見ることによって、全力で仕事に取り組めるかどうかを判断しているわけです。
あなたが今考えている志望動機を分析してみよう
「ゲームを作る会社で働きたい」という志望動機は、2つの柱から出来ているといえます。仕事につきたいという気持ち、ゲームが好きだ、という気持ちです。
この2つのどちらを優先して会社に応募しているのか、それによって面接官からの印象は大きく違います。
ここでピンときたかもしれませんが、仕事につきたい、という気持ちを優先している人は採用されにくいでしょう。数ある仕事の中で、なぜゲームプログラマーという仕事を選んだのか、その理由があやふやになりがちだからです。
単純に志望理由の書き方があやふやなのではなく、どうしてゲームプログラマーになりたいのかという自分の中の気持ちもあやふやな人が多いのです。
それは絶対面接官に伝わってしまいますから、まずは、自分のゲームに対する思いから見つめ直してみてください
ゲームプログラマーとしての志望動機の書き方
ゲームプログラマーになりたいという気持ちが固まり、この会社へ就職指定んだという決意も芽生えたら、いよいよ志望動機を書く段階に行きます。
書く際に気をつけたいポイントはいくつかあります。
感情に訴えかけることを大切にして書く
ゲームづくりの未経験者は、ゲームに対する感動が如何に志望に繋がったかを十分にアピールすること。
経験者は、自分が出来ることがどのように会社の貢献に繋がるかをアピールすること。
応募する会社のゲームをプレーしておき、面接の際に話せるようにしておくこと。
これまでに独学であったり前職であったりで作ったゲームと、応募する会社のゲームがどのように関連性があるのかを盛り込むこと。
技術面の詳しい話はほどほどにする
とくに、企業の開発した具体的なゲームをあげて、それについての興味・関心をアピールすることは大切です。ゲームで使われている技術や研究の即戦力に慣れるということを意味するからです。
ちょっと壮大な目標を掲げてみてもいいでしょう。「私には、日本でのゲームの社会的地位を高めたいという目標がある。他の国に比べて、ゲーム大国であるにも関わらず、日本内でのゲームの地位は低い。これを変えるためにゲーム業界を志望しています。」と熱く語ると、面接官の心に響くかもしれませんね。
志望動機を考える前にしっかりと自己分析を行おう
志望動機をどう書くか、どう自分をアピールするか、ということが先行しがちですが、本当は、まず自分自身に「お前は本当にゲームプログラマーになりたいのか」と聞いてみるのが筋なのでしょうね。