経験者が話す社内SEの仕事内容の実情を転職前にチェックしよう 2017.06.02
受託開発をするSEやエンジニアからの転職希望者が多い社内SE。残業が少なそう!楽そう!などの明るいイメージを持たれていることが多いですが、その仕事内容の実態はどのようなものなのでしょうか。
今回は、実際に社内SEをしている人の声からその仕事内容をまとめて紹介致します。
社内SEはビジネスのサポート役をするITエンジニア
社内SEの仕事を一言で表すと企業ビジネスのサポート役です。
社内のIT関連の業務を全て請け負い、社内環境を整えていく仕事です。
組織内のエンジニアだけに留まらず、一般社員とも関わりを持ち業務を円滑に進めるための「より良いシステム」を作っていくことがメイン。それには社内の悩み・課題を引き出す必要があるため、コミュニケーションスキルの有無が優秀な社内SEかそうではないかを分けるポイントとなるでしょう。
システム開発に関する柔軟さが必要
社内SEは「より良いシステム」を作るために自分自身でシステムの企画を考え構築していかなければなりません。というのも、一般社員には技術的な知識は無いため、「あとはコーディングするだけ」という形の指示書は来ないからです。
社内におけるIT技術のスペシャリストとして扱われるため、ジェネラルに対応出来ることが大切です。
社内SEの具体的な仕事内容は主に四種類
社内SEは企業内のITに関する事柄全てに関わりを持ちます。その仕事内容は幅広いものですが、大きく分けると3種類です。大規模な企業ですとこれらの仕事が分担されていることもありますが、小規模・中規模企業ではすべての業務に携わることも多くあるようです。
社内システムを企画・作成するエンジニア
企業の業務を円滑に進めるため、社内のシステムを整える仕事をします。
具体的には業務に使用するデスクトップアプリの開発などが挙げられます。社員の「ここをこうして欲しい!」という要望に応えるシステム、業務効率化をに繋がるシステムを構築することもひとつの仕事です。基幹システムを運用・保持するエンジニア
社内の経理やサーバー管理、データベースの運用・保持の仕事を行います。
社内のコンプライアンスに関わる部分まで触れるので、非常に大きな責任を負います。
社員のITサポート・ヘルプデスク
日常的に起こるIT関連のトラブル(PCの不調、精密機器の故障など)に対応したり、PCにソフトウェアを入れる、社員へのIT技術教育などのヘルプを行います。
IT関連の何でも屋的な仕事なのでITに関する幅広い一般常識が必要となってくるでしょう。また、トラブル応対のためのハードウェアに関する知識も必要です。
インフラシステム構築・運用・保守
既存のシステムの運用・保守や、社内サービスを向上させるための製品導入なども社内SEの仕事です。
また近年では、チケット販売業のぴあや、教育業のベネッセなど、大切な顧客情報のデータ漏えい問題が相次ぎ問題となりました。これらの事件から、コンプライアンスが最注目されています。
企業の信用を揺るがせる大きな問題であるため、セキュリティ対策や安全性の強化に力を入れている企業も多いようです。
社内SEが感じる仕事のやりがいと適正な人物像とは
社内SEとして仕事をしていく上でのやりがいは以下のようなものです。
ダイレクトに反応が返ってくる顔が見える人に向けての仕事
ITエンジニアは、基本的に自分が作ったものがどのようにユーザーに届いているかを知ることが出来ませんが、社内SEに限っては非常に近い距離の人に届けるので相手方の反応をダイレクトに感じることが出来ます。
社内業務の効率化を図るシステムを作れば「使いやすいよ!ありがとう。」と声をかけてもらったり、PCの不調に対応した時に「さすが!頼りになります。」といった言葉が返ってくる環境です。顔の見える相手に自分が作ったものを届けたいという想いがある人には向いている環境だと言えるでしょう。
また、仕事に対するモチベーションも上がりますね。
人とコミュニケーションをとることが好きな人に向いている
パソコンに向き合って黙々とコーディング作業を続ける……というのがITエンジニアの醍醐味、とも言えますが、その作業に疲れてしまった人や元々人と話すことも好きだと言う人は社内SEへの転職をお奨めします。
社内SEは基本的に「情報部門」として扱われ、日々色々な相談を持ちかけられ、話に乗る機会が多くあるため、人との交流には事欠かないでしょう。その相談をどうシステムに落とし込むか、と考えるところにもやりがいを感じられるでしょう。
転職で社内SEになるなら企業研究が重要です
社内SEの仕事は基本的に顔が見える人を相手に行うものです。他人とコミュニケーションを取りながらエンジニアの仕事をしたい!という人にはうってつけの職場でしょう。
しかし、社内SEの仕事は企業や業種、立場によって多岐に渡ります。
転職を考える場合は、自分のやりたい仕事がその企業に用意されているかをしっかり確認しましょう。自分で調べるのが難しい場合は、転職エージェントを利用するのも手です。
エンジニアとしてジェネラルに活躍したい、ユーザーの反応を感じたいという人は社内SEへの転職がお奨めです。