エンジニアはなぜうつ病になる?自分を守る方法を伝授 2017.09.29
エンジニアのうつ病発生率はなんと一般企業の2~3倍とも言われています。なぜこんなにもうつになってしまう人が多いのでしょうか。また、うつ病になってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。
エンジニアはなぜうつ病になりやすいのか?
IT業界にうつになってしまう人が多いのにはどんな理由があるのでしょうか。もちろん、理由は人それぞれですが多い理由は以下のものです。
残業時間が圧倒的に多い
エンジニアがうつになる理由としてよく上げられているのが残業量の問題です。DODAの調査によると、ECやポータルサイト系のエンジニアの残業時間は平均36.5時間。これは1位の広告系、2位の新聞系に続いて長い残業時間です。
もちろん、エンジニアの中にはこの数字以上に残業をしている人も多いでしょう。下請けになるほど、納期が厳しくなる、早朝出勤や残業、休日出勤が増えるとも言われています。
エンジニア市場自体が慢性的な人手不足なので、これが解消されないかぎりIT業界は残業が多いという状況を打破することはできないでしょう。
高いスキルを要求される
ITエンジニアは専門職です。その上、流行の移り変わりは激しい。そんな中である程度の高いスキルを求められるのですから、心にかかる負担は大きいです。
高いパフォーマンスを発揮し続けるのには集中力を必要とします。それを1日8時間、9時間と続けているとメンタルヘルスを悪化させることになるようです。
コミュニケーションが難しい
中小企業の社内SEでもない限り、エンジニアはグループ単位で動きますね。グループの中で上手くコミュニケーションを取っていくことができないと心の負担が大きくなってしまいます。
エンジニアの中には、「一人でコーディングをすることができるから」という理由でエンジニア職に就いた人も少なくないでしょう。その思いと、現実とのギャップについていけない人もいるようです。
上手くやっていくにはビジネスとしてコミュニケーションを取る方法を見に付ける必要があります。
うつ病になりそうになったらどうしたら良いのか?
本格的にうつ病になってしまうと、立ち直るのに長い年月を要します。あまりにも悪いと、10年くらい闘病することになる場合も。そうなってくると社会復帰をするのが大変です。
大切なのは、病気になる前に気付いて、未然に防ぐ行動をすることです。
エンジニア特有の「前兆」とは?
うつ病には前兆があります。例えば、食欲が無くなる、疲れやすくなる、無気力になる、眠れなくなる…など。うつになったエンジニアの話を聞いてみると、「肩こりが酷い」「吐き気がする」「目が疲れる」などの前兆があったとのこと。
エンジニアにとっては普通に仕事をしていても現れる慢性的な症状。気付きにくいのかもしれません。
こういった前兆が2、3週間続くようでしたらすぐに病院に行きましょう。つらい状態を抱え込まず、早期発見することが大切です。
考え方を変えるのではなく環境を変えることが大切
「仕事が辛い」と思うようになったら、環境を変えることがなによりも大切です。エンジニアには責任感が大きい人が多く、「自分が悪いからこのような状態になっているんだ」と思い込み、症状を悪化させてしまう場合もあるのです。
一番の方法は思い切って会社を変えることです。行動力の残っている症状が軽いうちに転職に踏み切りましょう。そうすれば、ブランクも空かないため転職もしやすいです。
ホワイト企業に転職するには?
転職活動をしたところで、今と同じ、もしくはもっと酷い労働環境になってしまっては元も子もありません。体力のいる転職活動で、1回でも失敗をしたら次の行動に移すのが難しくなるでしょう。
では、どのように転職活動をしていけばいいのでしょうか。
エージェントサービスがある転職サイトを選ぼう
ホワイト企業を見分けるには、エージェントサービスを利用するのがオススメです。転職サイトの求人票に「残業0!」と書かれていても実際のところはどうなのかわかりませんよね。エージェントは実際に企業に脚を運んでいたり、採用担当との繋がりがあるので「実際のところ」を教えてもらうことが可能です。
求人を紹介した人がすぐに退職してしまっては、エージェント側の利益も下がるので下手にブラックな求人を紹介してくることもないでしょう。
自分のキャリアパス・キャリアプランをしっかり持とう
転職エージェントで求人の紹介をして貰う前に、一度自分の中でキャリアパス・キャリアプランを固めましょう。もちろん、エージェントと相談しながら決めることもできますが、そんなにたくさんの時間を割いてもらうことはできないので事前にある程度考えて置かなければなりません。
キャリアパス・キャリアプランがしっかりと決定していないうちに求人紹介のサービスを受けると、ミスマッチしてしまう可能性が高くなります。
自分に合っていない企業に就職してしまうと、心の負担も増加してしまいます。
「うつ病っぽい!」と思ったら転職を考えよう
エンジニアはうつ病になりやすい環境で働いていることが多いです。また、うつの症状も気付きにくいものです。
しっかりとうつの前兆を知り、「うつ病っぽい!」と思ったらすぐに病院に行きましょう。解決方法のひとつとして、転職もあります。転職は一概に逃げとはいえません。将来のことをしっかりと考え、どの道を進むのが自分のためになるのか考えましょう。